ぎっくり腰の語源や症状について

ぎっくり腰,イメージ

ぎっくり腰の語源は?

ぎっくり腰の由来は、びっくり腰が訛ってぎっくり腰になった説が有力です。
ぎっくり腰の正式名称は、急性腰痛症となります。
ぎっくり腰は、ドイツ語で「Hexenschuss」(魔女の一撃) と言われます。
魔女の一撃とは、日本にはないユーモアを感じる言い回しですね。

「ぎっくり腰」ってどんな症状?

患者さまにこの症状は、ぎっくり腰でしょうか?
などや、この腰痛はぎっくり腰に当てはまりますか?
と尋ねられることが多いです。
ぎっくり腰とは、急性の腰痛のことを総称して言います。
なので程度は様々でして、動けないような腰痛も、動けるけど前かがみが痛いという場合も、急に起こってきたものは「ぎっくり腰」と言っていいと思います。
程度に差はあっても急性の腰痛の総称であり、診断名ではありません。
ぎっくり腰は急に起こった腰痛の大きな枠で、背骨の傍の筋肉の痛み、背骨の関節の炎症、背骨の間にあるクッションの炎症やヘルニア、脊柱管狭窄症、すべり症や分離症、脊髄の病気による腰痛もすべてを含めて、急性の腰痛のことをいいます。

この季節、夏に起こりやすい「ぎっくり腰」の要因は?

夏,イメージ

暑いこの季節は、タンクトップやハーフパンツ、サンダルなどで地肌が出ている状態で、スーパーやショッピングモール、自宅などの冷房で冷えてしまうのは良くありません。
末梢からの冷えは「ぎっくり腰」の要因になります。
食べ物にしても、暑いので、アイスやかき氷、素麺など冷たいものを摂ることも多いものです。
身体が芯から冷えてしまい、ぎっくり腰が起こりやすい状態になってしまいます。
暑くて睡眠の質も低下して自律神経のバランスが崩れてしまうのも要因の一つです。
夏なのでプールや海に行って、身体が冷え切ってしまうのも危ないです。
冷えて、自律神のバランスを失い、内臓の不調をきたして、気だるい状態であるというのが、ぎっくり腰になるベースを作ってしまうのです。

どういう時にぎっくり腰になるの?

ぎっくり腰は魔女の一撃とも言われますが、例えば、前かがみ姿勢で顔を洗っているときに腰痛が突然起こったり、中腰姿勢で、掃除機をかけていて、届かない奥の方にホースを伸ばした際にギクッとなることもあります。
腰の不調がベースにある状態でしたら、くしゃみや咳をしただけでも腹圧の変化が腰に負荷になり、ぎっくり腰を発症してしまいます。
それだけではありません。
ぎっくり腰は急になるものといってもギクッと一発でなるものだけではありません。
例えば、パソコン作業をしていて立ち上がろうとしたときに腰が伸びにくいとか違和感から始まり、次の日、起床しようとしたら痛くて起き上がれないということがあるかもしれません。
その様な段々と痛みが強くなる場合もぎっくり腰に含まれると思います。

ぎっくり腰の症状が強いときはどうしたらいいの?

アイシング,イメージ

ぎっくり腰は、急な腰痛のことを指すので、症状にはひどいものもあれば軽いものもあります。
ぎっくり腰で炎症が強すぎて、安静にしていても痛みが強く、吐き気を催す場合や痺れがひどく出ている場合は、病院で診断してもらう方が良いと思います。
安静にしていると痛みはひどくはないが、立ち上がり時や動き出しに腰が痛くて姿勢が起こせないとか、前かがみになれないので靴下が履けないとか、寝ているときに痛くて寝がえりがうてません。
といった場合でしたら、対処していく必要があると思います。
どのように対処していくかといいますと、まず痛みの出ている局所を触ってみて、炎症で熱感がある。
もしくは腫れているように皮膚がブヨッとしている。
などあれば、アイシングパックや保冷剤・氷を袋に入れてハンカチでくるんで局所に当てるとかして冷やします。
時間は10~15分冷やして、5分外す。
を4セットします。
局所を冷やし続けるのではなく、10~15分後に外すのがミソです。アイシングすると局所の血管が収縮して血流が止まります。
それを外した際にリバウンド作用により、血流が良くなり、炎症物質や老廃物が流れていくのです。
炎症がひどい場合は、アイシングだけではなく消炎鎮痛剤などのハップ材を貼ったり、痛み止めを服用しても良いと思います。
先ずは炎症をどう無くしていくかが重要です。
その上で成るだけ痛みを出さないように愛護的に身体を動かしてあげることが大切です。
なぜなら、痛みを出せば出すほど回復が遅れるからです。
また逆に同じ姿勢がずっと続くというのも症状を悪化させますので、少し痛みがあったとしても愛護的に小まめに姿勢を変えてあげる方が良いです。
痛みとの付き合い方を見極めながら、どのように炎症を消していくかとどのように固まらないようにするかの2点に注力していきましょう。